2018年 09月 26日
周りが上手いと,少し下手に見えるという比較論。
背景がすごい遠近法のモデルのような感じ。
人物も彫像のようなストップモーションで,面白い。
キリコとかデルボーを思い出すような,また,ラファエル前派風というか。
ティツィアーノの弟子だったということですが,ボルドーネのほうが好みです。
ボルドーネは何故かぎこちない描き方で,たまにすごく下手に感じるとこがあるんです。
下手が絵としての悪とはならないで,長所になることもありますから。
陰影の描写が,その頃の油彩絵の具の透明感より,チューブ絵の具の半透明感のような画質になっています。
チューブ絵の具は19世紀になって出来るので,単に樹脂分が少ない配合の絵の具を造っていたんでしょう。
そういうところが,近代的な感じにつながってるような気がしますね。
by nkenji3214
| 2018-09-26 02:35