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美術全集夜話・第143夜,墓碑銘に「死とともに永遠に生き始める」とある。_f0345230_19511319.jpg
エル・グレコ作「枢機卿フェルナンド・ニーニョ・デ・ゲバラ」部分。
昨夜のブロンズィーノと比べるとすごく荒いタッチです。

このタッチは,フォービズムと近い感じ,300年くらい先取りじゃないですか。
飛び抜けた革新性は,私には行き過ぎだって思うくらいですが。

この頃,グレコを評価した人たちの感覚は,どうかしてるよね,褒めてるんですよ。


# by nkenji3214 | 2019-12-11 20:13
美術全集夜話・第142夜,教養と画力があって,なおかつ師匠思いという画家。_f0345230_19170832.jpg
ブロンズィーノ作「ルクレティア・パンチアティキの肖像」部分。
手の描写がすんなりしてマニエリスム的なのかな,と思います。

ポントルモの弟子といわれていますが,ブロンズィーノのほうが経済的には成功しています。
なぜ成功しているのか分かるのかというと,ポントルモの日記にブロンズィーノに御馳走されていることが沢山書かれているからです。

芸術的に革新的だったことは天才肌のポントルモのほうだったと思いますが,宮廷受けはブロンズィーノが圧倒的だったんでしょうね。



# by nkenji3214 | 2019-12-10 20:01
美術全集夜話・第141夜,彼が描く眼には,哀しみが感じられる。_f0345230_21464604.jpg
小学館「世界美術大全集・第15卷,マニエリスム」。
ルネサンスとバロックの中間に位置する時代様式です。


美術全集夜話・第141夜,彼が描く眼には,哀しみが感じられる。_f0345230_21464683.jpg
ポントルモ作「十字架降下」部分。
眼がとっても目立つ描き方をしています,目線の方向性がハッキリしてるんですね。

あと,体にピッタリしたタイツみたいなのは実際あったんでしょうか,不思議です。

# by nkenji3214 | 2019-12-09 22:26
美術全集夜話・第140夜,工房経営も会社社長だから,社会的信用があるんです。_f0345230_14171632.jpg
ティルマン・リーメンシュナイダー作「聖母被昇天」部分。
人物彫刻の部分も美しいのですが,上部の装飾彫刻も絡み合っているのがすごい。

この部分も彼が彫っているのかなあ,弟子とかもいたんだろうからデザインだけなのかなあ。
彼は市長も務めていたらしいのですが,その頃は画家も彫刻家も職人なので有りなのか。
そういえばアルトドルファーも市長に推薦されたのを辞退してるし,ルーベンスも外交官のようなことをやっていたしね。

政治家っていう専門にしているほうが,本来おかしいのかもしれない。
政治だけだと,政治にしがみつくことが第一目的になるからね。

# by nkenji3214 | 2019-12-06 14:51
美術全集夜話・第139夜,習作デッサンで,スポンサーチェックがあるのかな。_f0345230_19002854.jpg
ホルバイン作「サー・トーマス・モア家系図のための習作」部分。
線画でこのクオリティはチョットすごい。

肖像画といえば,ホルバインか,ヴァン・ダイクか,ってくらい彼の肖像画はいいね。
その人の良い面を描いているというか,深い内面は避けているようにも感じる。
だから,全てキレイな肖像画です。

まあ,深い内面を描いて汚い肖像画になるなら,表面的なキレイな肖像画のほうが好きです。

# by nkenji3214 | 2019-12-05 19:31

美を観て、楽を知る。


by nkenji3214